2014年09月13日

「春にして君を想う」9月のお食事付上映会(9.13〜17)

9月の上映会(9.13〜17)は、「春にして君を想う」です。
Börn náttúrunnar/アイスランド・ドイツ・ノルウェー/1991年/35ミリ/カラー/85分
監督・脚本:フリドリック・トール・フリドリクソン 
出演:ギスリ・ハルドルソン シグリドゥル・ハーガリン ブルーノ・ガンツ ルーリック・ハラルドソンほか
'91モントリオール映画祭芸術貢献賞
'92アカデミー賞外国語映画ノミネート
'93ゆうばり映画祭グランプリ他、受賞多数
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●娘夫婦の家族とも折りが合わず、止むなく郊外の老人ホームに引っ越して来たゲイツ。そこで彼は、初恋のステラと数十年ぶりの再会を果たす。かつては美しく輝いていた少女も、今は彼と同じように年老いていた。二人にとって、ホームでの生活は退屈だった。ステラの夢は、深い緑の大地に花が咲き乱れ、人と自然が神秘的に解け合う彼らの故郷「ホルストランディール」へ帰ること。散歩の途中で、ゲイツはホームの裏口にいつも駐車してあるジープに目をつけていた。ある夜、消灯時間を待って、二人はホームを抜け出す。例のジープにちゃっかり乗り込み、ゆっくりと、遥かなる道を走り出すのだが…。
アイスランドの雄大な風景を背景に、晩年を迎える二人が故郷を目指すロードムーヴィー。警察の捜索など現実的な描写を横軸に、自然の中で起こるファンタジックな要素も織込んだ詩編のような作品。'87「ベルリン天使の詩」で天使を演じたブルーノ・ガンツが、同じく天使役で出演しています。
◎cinecafe sotoの上映会は、映画上映とその映画にちなんだお料理がセットになった上映会です。今回の限定プレートもお楽しみに!

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2014年08月23日

8.23(土)・24(日)期待が高まる女性監督による短編映画上映&トークショー!!

谷本佳織×やましたつぼみ
期待が高まる女性監督による短編映画上映&トークショー!!


表現方法も志向性もまったく異なる二人の女性監督。東映京都撮影所、同東京撮影所で、いくつもの制作現場を経験し、映画を体に染み込ませた谷本佳織。そして、自主映画を監督しながらテレビ番組のディレクターとして、意欲ある映像作品を作り出してきたやましたつぼみ。
二人は2011年に「ndjc 若手映画作家育成プロジェクト」に参加し、製作実地研修にて35ミリフィルムで短編映画制作に挑戦。お互いに切磋琢磨して、それぞれが短編映画を作り上げた。
谷本監督は自らの実体験を元に物語にしたという「あかり」。
やました監督は自らが最も嫌うタイプの女を主人公にしたという「UTAGE」。
今回は、この二作品を上映。個性は異なるが、繊細かつ大胆であることが共通点だろう。
それぞれの世界をじっくりと味わってほしい。

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「あかり」2011年/35ミリ/カラー/27分
文化庁委嘱事業「ndjc:若手映画作家育成プロジェクト2011」製作実地研修完成作品
【スタッフ】脚本・監督:谷本佳織 製作総指揮:松孝征(VIPO理事長) 製作:ndjc2011事務局(VIPO) プロデューサー:福島一貴 撮影:朝倉義人 照明:沢田敏夫 録音:日比和久 美術:松下ゆかり 編集:永井靖子 助監督:匂坂力祥 記録:中野保子 装飾:極並浩史 音楽:小林暁弘 整音:深井康之 音響効果:伊藤瑞樹 進行主任:森洋亮 プロダクションスーパーバイザー:菊池淳夫 制作プロダクション:東映京都撮影所
【出演】七海薫子  古谷ちさ 東康平 まつむら眞弓 福本清三ほか
●結婚式をひかえ関西の実家へ帰省した環。そして知的障害を持つ妹のあかりと一緒に環は買い物へ出かけた。その途中、あかりがいなくなった。その何気ない一日は、姉妹が何かを見つける旅となった。姉妹の心の移り変わりが、切なく胸を打つ。

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「UTAGE」2011年/35ミリ/カラー/30分
文化庁委嘱事業「ndjc:若手映画作家育成プロジェクト2011」製作実地研修完成作品
【スタッフ】脚本・監督:やましたつぼみ 製作総指揮:松谷孝征(VIPO理事長) 製作:ndjc2011事務局(VIPO) プロデューサー:成田尚哉 アソシエイトプロデューサー:東快彦 ラインプロデューサー:池原健 撮影:上野彰吾 照明:赤津淳一 録音:岩倉雅之 美術:鈴木千奈 フードコーディネーター:はらゆうこ 編集:奥原好幸 音楽:George St John 助監督:関谷崇 制作主任:間口彰 制作プロダクション 有限会社アルチンボルド
【出演】つみきみほ  奥瀬繁  岡田達也 小田部千夏 山田真歩 安井真理子ほか
● カフェバー「宴」の雇われ店長のハル。料理の腕前には客を惹きつけるものがある。しかし、ハルは今の自分に満足していない。思い通りの自分になっていない。それがある日、嫉妬となってあらわれる。堕ちていくハル。その堕ちた女の描写が力強く心を掴む。

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【ゲスト】
谷本佳織監督
1979年生まれ。兵庫県神戸市出身。2000年に渡米しLos Angeles City Collegeにて2年間映画制作を学ぶ。帰国後は大阪でのOL生活を経て、2006年から東映芸術職研修生の助監督として東映株式会社に所属。東映京都撮影所で『大奥』、東映東京撮影所で『はやぶさ 遥かなる帰還』をはじめとする映画やTVドラマ、教育映画など数々の現場に携わる。2009年、アメリカの特撮TVドラマ『仮面ライダードラゴンナイト』の日本語吹替版演出として演出家デビュー。
 
やましたつぼみ監督
1977年生まれ。アメリカユタ州の大学で人体解剖学、進化学、環境学を中心に学ぶ。帰国後テレビ制作会社に入社。現在はフリーのTVディレクターとして散歩番組やドキュメンタリー、子ども番組などを担当する。その傍ら自主映画を製作し、『小太郎』が水戸短編映像祭にて入選、『かみきれいちまい』がプエルトリコ国際映画祭にて最優秀短編ドラマ賞を受賞し、他4カ国、5都市の海外映画祭で上映された。
 
両日とも、上映後に谷本佳織監督とやましたつぼみ監督のトークショーあり。インタビュアーは、脚本家の松本稔。

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2014年08月08日

「アリス」8月のワンドリンク付き上映会(8.8〜12)

8月の上映会(8.8〜12)は、「アリス」です。
ALICE/スイス/1988年/35ミリ/カラー/85分
脚本・監督:ヤン・シュヴァンクマイエル
出演:クリスティーナ・コホトヴァほか
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●言わずと知れたルイス・キャロル原作「不思議の国のアリス」の影響下にチェコ人形アニメ界の奇才、ヤン・シュヴァンクマイエル監督が挑んだ、彼の長篇第一作。シュヴァンクマイエルの他の短編に比べ、毒は弱く大筋は忠実に作られているものの、取り巻く小物や、シュヴァンクマイエルに息を吹き込まれた小動物達は、ちょっと不気味で、間抜けで、どこかユーモラス。主役のアリスのみ、実際の少女が演ずる。子供の時の不条理で摩訶不思議な夢を映像化したような世界観は圧巻。
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2014年06月06日

「アンナと過ごした4日間」6月のお食事付上映会(6.6〜9・11)

6月の上映会(6.6〜9・11)は、「アンナと過ごした4日間」です。
CZTERY NOCE Z ANNA/ポーランド・フランス/2008年/35ミリ/カラー/94分
監督:イエジー・スコリモフスキ 
出演:アルトゥール・ステランコ キンガ・プレイス イエジー・フェドロヴィチ バルバラ・コウォジェイスカほか
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公式サイト(フランス語)
●ポーランドの地方都市。病院の火葬場で働くレオンは、中年になった今も、年老いた祖母との2人暮らしだった。ある日、釣りに出かけたレオンは、近所に住む看護婦のアンナが何者かにレイプされているのを目撃してしまう。急いで警察に通報したが、現場に釣りの道具を置き忘れてきたレオンが容疑者だと誤解され、自分が捕まってしまう。やがてレオンは釈放されるが、その時の被害者であるアンナに心奪われてしまう。そして、今では自宅の窓から双眼鏡で彼女の部屋を覗くことが日課となっていた。その後レオンは、勤め先の病院をリストラされ、祖母も亡くす。一方、アンナへの恋心は日増しに高まり、ついに、あるとんでもない行動に出るのだが…。
ポーランドの巨匠イエジー・スコリモフスキ監督が17年ぶりに手掛けた異色のラブ・ストーリー。長年祖母と2人暮らしだった独身中年男の不器用な愛の暴走を、セリフを極力排したサスペンス・タッチの展開に時折ユーモアさえ織り交ぜ、光と闇を効果的に駆使した、まるで絵画ように美しい映像で綴る作品。
◎cinecafe sotoの上映会は、映画上映とその映画にちなんだお料理がセットになった上映会です。今回の限定プレートもお楽しみに!
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2014年05月05日

5.5・6 CMディレクター・映画監督の中江和仁の短編三本を一挙上映+トークショー

CMディレクター、そして映画監督として個性を発揮する中江和仁監督の短編映画三本を一挙上映!

サントリー烏龍茶、クノールカップスープ、SONYサイバーショットなどのCMディレクターとして、メジャーなフィールドで活躍する中江和仁。この十年、CMと並行して、短編映画も作り続けてきた。高校時代から映画監督を目指し、着実にキャリアを積み重ね個性を磨いている。
中江和仁の作品の魅力は、緩やかな時間の中で、人の心の襞の奥にある烈しいものが表現されることにある。そして、人間を見つめる眼差しには優しさと厳しさが混在し、独特な世界観を作りだす。間違いなく、今注目すべき若手映画監督の一人だ。
今回は、中江和仁監督の近年の三作品を上映。じっくりと味わってほしい。

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「アジサイ」2011年/HD/カラー/5分
監督・脚本:中江和仁 撮影:田中智仁
出演:上村梓 高橋卓郎 いながわかおりほか
●入院している久子の元に、康彦がやってくる。それにめぐみも。三人は学生時代からの友人。他愛もない会話を積み重ねるが、そこには嘘が混じる。その嘘は三人の関係を引き出し、見えない心が見えてくる。切れ味のいい秀作。

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「蒼い手」2011年/HD/カラー/27分
モナコ国際映画祭ベストショートオリジナルストーリー賞受賞
同映画祭助演男優賞受賞
サンフランシスコ国際短編映画祭グランプリ受賞
脚本・監督:中江和仁 撮影:田中智仁
出演:二瓶由樹子 二瓶大樹 伊東達広 頼三四郎 小島由美子 増山大祐ほか
●由樹子が三歳になる息子を連れ、実家に帰ってきた。藍染の職人である父と由樹子の間には確執がある。主人公である由樹子をどんどん追いつめるようにカメラが迫る。やがて由樹子は自分の内面を見つめ、そして父の心と故郷も見つめ直す。演技未経験の女性を主役に起用。その妙味が、作品全体に流れる現実感のある空気を作り出している。
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「パーマネント ランド」2011年/35ミリ/カラー/30分
文化庁委嘱事業「ndjc:若手映画作家育成プロジェクト2011」製作実地研修完成作品
バンクーバー国際映画祭入選
ニューポートビーチ映画祭出品
脚本・監督:中江和仁 撮影:田中智仁
出演:佐藤貢三 喜多道枝 春木みさよ 古川 慎 戸辺俊介 新井みゆり 櫻井海瑞希 丸山源彦 たなかほなみ 森下能幸ほか
●幹夫は妻と子どもを連れ、故郷である山奥の寒村へクルマで入っていく。そこには一人暮らしの母が住んでいる。母は市役所から移住を迫られているが頑なに動こうとしない。幹夫はそれを説得にやってきたのだ。母の気持ちを理解できない幹夫だが、やがて母の心の中を見つめその人生も考えるようになる。 最後に母がとる行動は、観る者の心を掴む。母と子の関係を丁寧かつ真摯に描いた力ある作品。

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【ゲスト】監督:中江和仁
1981年生まれ 滋賀県出身 2005年武蔵野美術大学造形学部映像学科卒業後、東北新社を経て株式会社サン・アドに入社。2011年に「ndjc:若手映画作家育成プロジェクト」に参加し、製作実地研修として『パーマネント ランド』を監督。CM制作と並行して映画を作り続けている。
両日とも、上映後に中江和仁監督のトークショーあり。インタビュアーは、脚本家の松本稔。

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2014年04月19日

4.19・20 映画監督・真田幹也の可能性を感じる3作品上映+真田監督トークショー

俳優であり、監督である真田幹也の短編作品+トークショー
俳優としての真田幹也は、現在、映画、テレビを中心に活動。「バトル・ロワイアル」'00(深作欣二監督)に出演し大いに刺激を受け、蜷川スタジオで蜷川幸雄に出会い演技と共に演出術も学び、その後、「オペレッタ狸御殿」’04(鈴木清順監督)、「アウトレイジ」’10(北野武監督)、「戦争と一人の女」’13(井上淳一監督)に出演している。
そして、監督としての真田幹也の演出の特徴は、俳優の心の流れを信じ、俳優にその役を委ねることにある。
俳優が現場で感じた気持ちの昂りをまっすぐに撮り、役を演じる俳優の内面を描く。
今回上映する三本には、それが表現されている。
これから映画監督として大きく羽根を広げようとする真田幹也の出発点と言えるこれら三本には、きらりと光る可能性が秘められている。お見逃しなく!
「キスナナ the FInal」2013年/HD/カラー/15分
第6回沖縄国際映画祭のコンペ部門上映作品
福岡インディペンデント映画祭にて特集上映
ショートショートフイルムフェスティバル2013にて上映
脚本・監督:真田幹也 撮影:石山 稔 編集:東海林毅 製作:ショートストーリーなごや実行委員会
出演:池松壮亮・大林素子・渡辺哲ほか
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●恋とは何か。キスとは何か。青年(池松壮亮)はそれを追求する。そして思いもしなかったものの唇と対峙することになり、そこにはある男(渡辺哲)との戦いが待っていた。無機物なモニュメント(名古屋駅前に立つナナちゃん人形)に命を吹き込むように描いた勢いのあるコメディ。
「セラミド」2005年/HD/カラー/10分
TBSデジタルコンテスト6+1 奨励賞
東京ビデオフェスティバル2006 佳作
2006 ドイツ・ニッポンコネクション映画祭上映
監督・脚本:真田幹也 撮影:大道省一 制作・プロデューサー:小坂朗 企画・制作:agence de 原生林
出演:原田文明 吉利治美 吉永翔ほか
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●息詰まった閉塞状態にある中年サラリーマンが、少しでも何かを変えたいと思って入った街角のエステ。鏡に映った自分の顔をじっくりと見つめ、そしてサラリーマンは何かに気づく。生きるとは何かをサラリーマンの表情に託した秀作。
「Life Cycles」2007年/35ミリ/カラー/21分
文化庁委嘱事業「若手映画作家育成プロジェクト2006」にて制作
ロケ場所:十条銀座商店街など
監督:真田幹也 脚本:真田 幹也、庭月野議啓 撮影:石山 稔 
出演:酒井 敏也 石井 めぐる 深水 三章ほか
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●男(酒井敏也)は、放置自転車の撤去を毎日繰り返す。それでも無数の自転車は目の前に現れる。置き去りにされる自転車を見つめながら生きる意味を自分に問いかける男。男の表情の移り変わりが見る者の心を揺さぶる。cinecafe sotoのある十条銀座商店街も登場。クライマックスに男が疾走するアーケードは印象的だ。
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【ゲスト】
監督・俳優:真田幹也 sanada mikiya 1974年5月4日生まれ 東京都出身 獨協大学経済学部卒
両日とも、上映後に真田幹也監督のトークショーあり。インタビュアーは、脚本家の松本稔。
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2014年04月05日

4.5・6「洗濯機は俺にまかせろ」上映会+トークショー

洗濯機は俺にまかせろ/1999年/35ミリ/カラー/102分
監督:篠原哲雄
出演:筒井道隆 富田靖子 小林薫 鶴見辰吾 百瀬綾乃 染谷俊 菅井きん 橋本功 入江若葉ほか
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●漫画家を目指して上京してきた木崎は、中古電気店で店番と修理を任されている。得意は洗濯機の修理。夢を諦めたわけではないけれど、ここでの仕事も気に入っている。気になると言えば、すでに辞めてしまった先輩社員・大紙に金を貸してからというもの連絡が途絶えてしまったこと。尊敬していた人だけに、心に引っ掛かってしまうのだ。ある日、バツイチで落ち目のDJである社長の一人娘・節子が出戻ってくる。木崎のところにちょくちょく現れる節子だが、店に興味があるわけでもなさそう。しかも、大紙と節子の間には何かあるようで気にかかるし…。
みんなそれぞれに、どこか傷を抱えている。
主演の木崎には、「バタアシ金魚」でデビュー、数々の新人賞を受賞した筒井道隆。節子には、「南京の基督」「キッチン〜kitchen」など、国内外を問わず活躍の富田靖子。また、無為な日々を送る電気店の元社員・大紙は小林薫が扮する。撮影は、これまでにも度々監督の話題作に参加している上野彰吾。主題歌「ポーカーフェイス」を唄う染谷俊が、俳優としても参加している。
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【ゲスト】監督・篠原哲雄 撮影・上野彰吾
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2014年03月22日

3.22・23「キャッチボール屋」上映会+トークショー

「キャッチボール屋」2005年/35ミリ/カラー/105分
第18回東京国際映画祭出品 第16回日本映画批評家大賞新人監督賞受賞作品
監督:大崎章 脚本:足立紳 音楽:SAKEROCK
出演:大森南朋 キタキマユ 寺島進 松重豊 光石研 内田春菊 庵野秀明ほか
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10分100円。キャッチボール屋で、のんびり一休みしていきませんか?
たくさんの出会いと明日への一歩がつまったちょっといいお話
●ある日突然、会社からリストラされた青年・タカシ(大森南朋)は、たまたま公園で出会った謎の紳士から10分100円でキャッチボールをする“キャッチボール屋”を任されることに…。
大森南朋がブレイク直前に主演した本作を35mmフィルムで上映!
他の出演者には、今や日本映画に不可欠な燻し銀の男たち、寺島進、松重豊、光石研。公開当時、おだやかなおかしさと妙な切なさが漂う映画として話題となり、映画業界をはじめ、今でも、この「キャッチボール屋」のファンは少なくありません。
音楽は、星野源率いるSAKEROCK。お馴染みの軽快且つ温もりあるオフビートは、作品に、深い奥行と世界感を与えます。挿入歌は、昭和のヒット曲、山口百恵の「夢先案内人」。作品のテーマとリンクするこの歌が、ゆるやかにミステリックな雰囲気を醸し出します。
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人間味溢れる監督・大崎章と、気鋭の脚本家・足立紳のトークショー!
【ゲスト】監督・大崎章 脚本家・足立紳 
 監督は、本作が第一回監督作品の大崎章。北野武、竹中直人、諏訪敦彦、黒木和雄、篠原哲雄、山下敦弘作品等の助監督として濃厚な経験を積まれ、その腕前を本作で存分に発揮しています。
また、人間味溢れるキャラクターを買われ、西川美和監督「ゆれる」等、数多くの映画に役者として出演しています。現在は、今夏に撮影開始の次回作の準備中です。
そして脚本は、相米慎二監督の最初で最後の弟子であり、「モンゴル野球青春期」、「スクールガール・コンプレックス」の足立紳。
2012年には第一回松田優作賞、2013年には第38回創作テレビドラマ大賞を受賞するなど、近年の活躍はめざましく、今、最も注目されるシナリオライターの一人です。
両日とも、監督・大崎章と脚本・足立紳の二人が来場。上映後、ほどよく懐かしい本作の舞台裏について、熱く語ります。
インタビュアーは、二人と繋がりの深い脚本家の松本稔。愉快かつ濃密な時間に皆様をいざないます!
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2014年02月08日

「八月の鯨」2月のお食事付き上映会(2.8〜13)

2月のお食事付上映会(2.8〜13)は、「八月の鯨」です。
THE WHALES OF AUGUST/イギリス/1987年/35ミリ/カラー/91分
監督:リンゼイ・アンダーソン
脚本・台詞:デヴィッド・ベリー 
出演:ベティ・デイヴィス リリアン・ギッシュ ヴィンセント・プライス アン・サザーンほか
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公式サイト
●合衆国メイン州の小さな島の入江にある別荘。穏やかな海には、いつものように漁師ランドールがボートを浮かべる。8月になると、この辺りには鯨がやって来る。近所の少女ティシャが、「鯨を見た。」と、はしゃいで別荘にやってきた。ベランダで読書をしていた姉のリビー、2階から顔を出した妹のセーラの姉妹を呼び出し、3人は、手に手を取って一番高い崖に走り登る。すると、沖には大きな波飛沫が見えた。海の画面が、モノクロからカラーに変り、時間の経過を知らせると、セーラらしき白髪の老婆が、庭での干し物を終え、寝室に籠っているリビーに声をかける。今朝は、ランドールのボートに乗って、元ロシア貴族のマラノフ氏が釣りにやって来た。彼は、丁寧に釣りの許可をセーラにお願いし、早速、出かけてゆくのだが…。
ハリウッド映画の往年の大女優ベティ・デイヴィス(79歳)<「イヴの総て」'50など>とリリアン・ギッシュ(90歳)<「イントレランス」'16「散り行花」'19など>の二人を主役に迎え、脇役も老練の名俳優達で固めた本作。人生の年輪を重ねてきた彼らだからこそ可能な演技は、ささやかな日常生活と姉妹の友情を描く本作に、より深い味わいと奥行きを与えています。
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2014年01月11日

「汚れた血」ワンドリンク付上映会(1.11〜15)

1月のワンドリンク付上映会(1.11〜15)は、「汚れた血」です。
MAUVAIS SANG/フランス/1986年/35ミリ/カラー/125分
監督:レオス・カラックス 
出演:ドニ・ラヴァン ジュリエット・ビノシュ ミシェル・ピコリ ジュリー・デルピー ミレーユ・ペリエほか
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●パリの地下鉄ホーム。背を向ける男の肩が一瞬だけ揺れる。窃盗団のアジト。二人の初老の男達が困惑しながら仲間の死を口にしていることから、ホームの男が、彼らの信頼する仲間であったことが窺われる。人気のない郊外の森。裸で肩を寄せ合っている男女。二人が街に戻ると、青年アレックスのアパートには、父の死を知らせる留守電が残されていた。返すはずの大金を持ち逃げされ、荒稼ぎをしなければならない窃盗団の二人は、技術屋だった父の代わりに、その息子で手先の器用なアレックスを仲間にしようと誘い出す。闇賭博でその日暮らしをしていたアレックスは、ある晩、街で、ひとりの若い女に惹き付けられる。生活を立て直すため、分け前を目当てに窃盗団入りを覚悟したアレックスは、窃盗団のアジトで、あの女、アンナに再会する。アンナ、アレックスを加えた4人は、下見を兼ね、街をドライブしながら、愛のないセックスにより感染し、死を招く「STBOウィルス」の唯一のワクチンを盗み出し、大金を稼ぐ計画を練るのだが…。
「汚れた血」には、ランボー作「地獄の季節」にある"親から遺伝した悪い血統"という意味と、作中の「STBOウィルス」に汚染された血、という二つの意味が込められている。ワクチン窃盗を巡るスパイ劇の様相を呈しながら、アレックスの愛と人生について語るメロドラマとして、画、色、音、それぞれの緩急等、極めて映画的的な操作にこだわって演出されたたカラックス監督の初期の名作。
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2013年12月22日

「友だちのうちはどこ?」(12.22、24、25、27〜29)

2013年クリスマスディナー付上映会(12.22、24、25、27〜29)は、「友だちのうちはどこ?」です。
KHANE-YE DOUST KODJAST?/イラン/1987年/35ミリ/カラー/85分
監督・脚本:アッバス・キアロスタミ 
出演:ババク・アハマッドプール アハマッド・アハマッドプール ゴダバクシュ・デファイエほか
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●イランの山間部の小学校。先生の登場に緊張する2年生の教室。アハマッドの隣に座る親友モハマッドは、宿題をノートに書いてこないので、いつも先生に叱られる。今朝は、今度同じことをしたら退学だ、とさえ言われてしまう。放課後、外で二人でふざけていると、モハマッドが転び、散らかったノート等を拾ってあげたアハマッドだったが、誤って彼のノートを持ち帰ってしまう。先生の言葉もあり、もしこのまま明日になれば友達が退学になってしまう、と思ったアハマッドは、ポシュチ村に住むモハマッドにノートを届けようと決意するのだが…。
モハマッドの家はジグザグの山道を越えた隣村。聞く耳を持たない母親の監視をすり抜け、道を尋ねても相手にしてくれない大人達の日常を躱し、オリーブの林や村落を何度も必死に走り回るアハマッドの小さな冒険を、音にこだわり、光にこだわって、まるで寓話のように撮りあげた名匠キアロスタミ監督の初期の秀作。
◎cinecafe sotoの上映会は、映画上映とその映画にちなんだお料理がセットになった上映会です。今回の限定プレートもお楽しみに!
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2013年11月03日

「NINIFUNI」上映会+真利子哲也監督トーク<11.3>

「NINIFUNI」上映会+真利子哲也監督トーク<11.3>
2011年/BD/カラー/42分
監督:真利子哲也
出演:宮崎将 山中崇 ももいろクローバーほか
64回ロカルノ国際映画祭Fuori Concorso部門招待作品
第41回ロッテルダム国際映画祭 Spectrum Shorts部門招待
チョンジュ国際映画祭 Cinemascape World Cinema部門招待
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●ある地方都市で起きた事件に関与した青年が、奪った車であてどなく国道をさまよい、人気のない海岸にたどり着く。数日後、そこへアイドルグループのPV撮影隊が訪れ、青年の乗っていた車が発見されるが…。
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【日時】 11.3(日) 18:00開場 19:00〜19:50上映 20:20〜21:20トーク>
【料金】 一般1,800円/学生1,500円(1ドリンク付き)
【ゲスト】 真利子哲也監督 1981年生まれ。学生時代に制作した2本の作品が、2年連続でゆうばり国際 ファンタスティック映画祭オフシアター部門でグランプリ。オーバーハウゼン国際短編映画祭映画祭賞も受賞。その後、東京藝大映像研究科に入学し、修了作品 「イエローキッド」は、学生映画として異例の全国公開。最新作は、オムニバス映画『同じ星の下、それぞれの夜』の一篇で、全編マレーシアで撮影した 「FUN FAIR」。
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2013年10月12日

「女は女である」<10.12・13・14・16>

10月の1ドリンク付き上映会「女は女である」<10.12・13・14・16>
UNE FEMME EST UNE FEMME/フランス・イタリア/1961年/35ミリ/カラー/84分
監督:ジャン=リュック・ゴダール
撮影:ラウル・クタール
音楽:ミッシェル・ルグラン
出演:ジャン=ポール・ベルモンド アンナ・カリーナ ジャン=クロード・ブリアリ マリー・デュボワ ジャンヌ・モロー カトリーヌ・ドモンジョほか
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●小さな書店に働くエミールとストリップダンサーのアンジェラのカップル。ある日アンジェラが、突然、赤ちゃんが欲しいと言い出す。それも24時間以内に。意見が合わず、取り合わないエミールに、アンジェラは、下の階に住むアルフレッドに頼むと啖呵を切るのだが…。
ゴダール監督の長編3作目。ゴダール映画のミューズ、A・カリーナの魅力が最高に輝いたミュージカルコメディ。音楽は、「シェルブールの雨傘」等で有名なミッシェル・ルグラン。監督初のカラー作品として、衣装、背景等に傑出した色彩感覚が発揮されているだけでなく、画面に現れるタイポグラフィーや、映像と音がシンクロするような編集等、以降のゴダール作品で現れる要素が満載。庶民的なサン・ドニ街でのロケには、「地下鉄のザジ」や「ピアニストを撃て」等、ヌ−ベルバーグの仲間達の作品へのオマージュも楽しく散りばめられています。
posted by Cinoche at 19:00 | Cinema

2013年09月29日

9.29(日)「BAD SAMURAI FOREVER」第二回上映会

9.29(日)15:00「BAD SAMURAI FOREVER」楽しい時代主催自主制作映画上映会(※一部、性的・暴力的な描写を含みます。)
「BAD SAMURAI FOREVER」/2013年/パートカラー/53分
監督:大野大輔 
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【ストーリー】
幕末。身分不詳の男・十痢股朗(とおりまたろう)はザンギリ頭の渡世人じみた格好で、今日も町中を闊歩していた。
股朗は窃盗を生業とし、その標的は決まって麗しい女性たちばかりである。犯行はきわめて計画的・用意周到なものであったが、相棒である圭助が金銭そっちのけで強姦に精を出す股朗に愛想を尽かし、故郷へ帰ると言い出した。
「時代じゃないですぜ。」
股朗へ捨て台詞の様に言い放つ圭助。しかし、股朗の悪辣な所業は日に日にエスカレートしていくばかりだった…。
2013年夏、“徳川最後の恥部”が露呈される−。
【予告編】
【上映日時】 9.29(日)15:00 (開場14:30)
【お問い合わせ】
・楽しい時代 公式facebook
posted by Cinoche at 15:00 | Cinema

2013年09月22日

「月とキャベツ」<9.22・23>

共催上映会「月とキャベツ」<9.22・23>
1996年/35ミリ/カラー/100分
監督:篠原哲雄
出演:山崎まさよし 真田麻垂美 鶴見辰吾 ダンカン 中村久美ほか
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●個性派ミュージシャン山崎まさよしが映画初主演した異色ラブ・ストーリー。なぜか曲が書けなくなり隠遁生活を送るミュージシャンが、突然押しかけてきたひとりの少女との共同生活を通して新たな曲を生み出すまでをファンタジックに描く。バンドを解散し独立したとたん、歌が作れなくなったミュージシャン花火。いまは、人里離れた田舎でキャベツ栽培に明け暮れていた。そんなある日、彼のもとにヒバナと名乗る少女が現われ、そのまま居ついてしまうのだった。ダンサー志望のヒバナは花火の曲で踊りたいと言い出す。はじめは戸惑うばかりの花火だったが、いつしか天真爛漫なヒバナの存在に刺激を受け、ついに曲作りを再開するのだった。
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【ゲスト】「月とキャベツ 」製作スタッフの皆様。
篠原哲雄(監督)、上野彰吾(撮影)、谷口正晃(助監督)、松岡周作(プロデューサー)
posted by Cinoche at 18:45 | Cinema

2013年09月14日

「浮き雲」<9.14〜17>

9月の1ドリンク付き上映会「浮き雲」<9.14〜17>
KAUAS PILVET KARKAAVAT/フィンランド/1996年/35ミリ/カラー/97分
監督:アキ・カウリスマキ
出演:カティ・オウティネン カリ・ヴァーナネン エリナ・サロ サカリ・クオスマネンほか
WEBKAUAS.jpg ●名門レストランで給仕長を勤めるイロナと路面電車の運転手ラウリは、慎ましくも幸せな夫婦だった。しかし、不況のため、ラウリはリストラの憂き目に。一方、イロナもレストランが大手チェーンに買収され失業。中年の域にさしかかったい二人は、いきなり職探しの毎日に。ラウリは長距離バスの運転手を見つけるが、健康診断で撥ねられ、運転免許も取り消しに。安食堂の仕事を得たイロナも、悪徳オーナーにより、賃金もまともに払われずじまい。怒ったラウリが殴り込むが、逆に袋叩きにされ、なんとかアパートに辿り着くと、家財道具が運び出される最中だった。そんな二人だったが、イロナは、もう一度レストランを開店することを決断する…。
失業というテーマを描きながらも、どこか非現実的なムードなのは、いつものカウリスマキの世界。とことん絶望的な状況が続くも、あっけない偶然に助けられ、一筋の光ならぬ、”浮き雲”を見上げるささやかなハッピーエンドの作品。
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【ゲスト】
「浮き雲」その他カウリスマキ作品を配給する(有)ユーロスペースの岡崎真紀子さん。製作、配給、そしてミニシアターの草分け的映画館の運営もこなすユーロスペースの活動についてご披露いただきます。
posted by Cinoche at 18:30 | Cinema

2013年08月03日

「キンスキー、我が最愛の敵」<8.3〜5>

8月の1ドリンク付き上映会「キンスキー、我が最愛の敵」<8.3〜5>
Mein Liebster Feind/ドイツ・イギリス/1999年/35ミリ/カラー/95分
監督:ウェルナー・ヘルツォーク
出演:クラウス・キンスキー ウェルナー・ヘルツォーク クラウディア・カルディナーレ イザベル・アジャーニ イヴ・サン=ローランほか
'99年サンパウロ国際映画祭観客賞(クラウス・キンスキーに)
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●10代の一時期、同じ下宿で暮らしたことのあるヘルツォーク監督とクラウス・キンスキー。「アギーレ/神の怒り」「ノスフェラトゥ」「コブラ・ヴェルデ/緑の蛇」「ヴォィツェック」「フィッツカラルド」。いづれも常人とかけ離れた人物を取りあげた強烈な映画ばかりを二人のコンビで作り上げてきた。ヘルツォーク監督の演出は、狂気とも言えるキンスキーの演技に支えられ、同時に、そのありあまる激しさに行き場を与えた。
本作は、これら作品の共演者達の証言やヘルツォーク監督により語られる数々のエピソードを中心に展開する。キンスキーの破天荒ぶりによって、エキストラ達から<キンスキー殺し>を持ちかけられたヘルツォーク監督は「断るのではなかった」と後悔しながらも、「私たち二人は互いに惹かれあっていた」と複雑な心境を語る。
このドキュメンタリーは、5本の映画の制作中のエピソードだけに留まることなく、強烈な二人の長年にわたるドラマのような愛憎劇を語って余りあります。
TORIMAKI.gif 映画制作から公開まで、映画産業には様々な仕事があります。この企画は、それぞれの分野で、映画産業を支える皆さんをお招きし、普段見聞きすることの少ないお仕事の内容をご紹介いただきながら、皆さんとご一緒に映画についてディスカッションするような会を目指し企画しました。
映画産業にご興味のある学生さんにも就職についてのイニシエーションとなるような内容や、ゲストの方が20歳の頃にどのような活動をされていたか等のお話もご披露いただく予定です。
【ゲスト】
今回の「キンスキー我が最愛の敵」を配給する(株)パンドラの加賀谷光輝さん。8月10日に公開を控える「ニーナ ローマの夏休み」もご担当されています。
posted by Cinoche at 19:00 | Cinema

2013年06月06日

「アギーレ/神の怒り」6月のお食事付上映会(6.6〜11)

6月のお食事付上映会「アギーレ/神の怒り」<6.6〜11>
AGUIRRE,DER ZORN GOTTES/西ドイツ/1972年/35ミリ/カラー/93分
監督:ウェルナー・ヘルツォーク 
出演:クラウス・キンスキー ヘレナ・ロホ ルイ・グエッラほか
'75年カンヌ国際映画祭審査員特別賞
'75年ドイツ連邦映画賞他多数
aguirreweb.jpg ●1560年末、南米インディオの言い伝えにある黄金郷(エルドラド)を目指し、ピサロ総督率いるスペイン遠征隊は、インディオの奴隷を引き連れ、アマゾンの奥地を進んでいた。だが、アンデス山脈の最後の砦を越えたところで、厳しい自然に阻まれ食料も底をつく。総督は、食料調達と情報収集のために分遣隊を出すことを決意。その分遣隊の副官に任命されたのがアギーレである。一行は二艘の筏で川を下るが、一艘は渦に巻き込まれ全滅。漕ぎ手のインディオ達は姿を消した。更に残りの筏も野営中に流されてしまう。アギーレは、隊長の指示を無視して、水路突破を強行しようと隊員に筏作りを命じる。コルテスがスペイン国王の命令に背き行軍を続け、メキシコで、アステカの富と名声を手中にしていたことを知っていた彼は、黄金郷への野望を諦めきれず、隊長を拘束し、気が狂れたかのように、筏を先へ進ませるのだが…。
雲の断片が浮遊する上空からカメラが降りてゆくと、そそり立つ岩山の壁づたいに動く小さな点が、軍人、貴族、神父、そしてインディオの奴隷からなる遠征隊の行列と成ってゆく圧倒的な迫力の冒頭は、これから始まる狂気の進軍の舞台となる自然の驚異を想わせ思わず引き込まれます。困難を極めたであろう自然条件下での撮影による画面には、水上での闇、静けさ、そして、衰弱、疫病、食人種など、見えない敵に怯える感覚にも似た自然界の畏れさえ湛えて余りあります。加えて、言葉を失うほどのクラウス・キンスキーの狂演。ジャーマンプログレロックの「ポポル・ヴー」によるサウンドトラックも幻想的な空気をより際立てます。後年、「タイム」誌が選ぶ<歴代映画 100選>の1本にも選出されています。
posted by Cinoche at 19:30 | Cinema

2013年05月19日

2013年04月28日

「カラマリユニオン」G.W.(4.28〜5.2・5)の1ドリンク付き上映会

G.W.の1ドリンク付き上映会(4.28〜5.2・5)は、「カラマリユニオン」です。
CALAMARI UNION/フィンランド/1985年/35ミリ/モノクローム/80分
監督:アキ・カウリスマキ 
出演:マッティ・ペロンパー プンティ・ヴァルトネンほか CALAMAR.jpg
公式サイト
●「イカ同盟」の男達15人。なんと、彼らの名前は全員フランク。無知と貧困に満ちたこの町では生きていけない、とヘルシンキを脱出すべく、全員が理想の地=<エレナ>を目指すロードムービー。旅の融資を脅迫した罪で、あっけなく捕まり離脱するフランク。空港でいらぬ説教をして撃たれるフランク。ホテルの女主人に引き留められドアマンとなり離脱するフランク等々。結局3名のフランクだけが理想の地=<エレナ>に到着するのだが…。
最新作「ル・アーブルの靴磨き」等、その独特なスタイルで有名なアキ・カウリスマキ監督の長編2作目。「全員が同じ名前」、「全員が理想の地を目指す」等という、どこまで真面目なのかが分からない寓意的設定や、ヌーベル・ヴァーグの頃のフランス映画に影響を受けた即興的演出も冴えますが、BGに、ブルース、ロック,ジャズ等を合わせ、ナンセンスでブラックユーモア溢れるカウリスマキ独特のスタイルは、早くも、この2作目で確立されています。マッティ・ペロンパー他、「レニングラード・カウボーイズ」や、その他の作品でもおなじみの俳優達も勢揃いです。
posted by Cinoche at 11:30 | Cinema